中小建設業の『脱!どんぶり勘定』の補佐役 服部正雄です。
2022年専門家紹介ネットシェアマガジンに4回目の投稿をさせていただきます、
少しでも購読者の皆様にお役に立てれば幸いです。
今回は新しくお手伝いをさせて頂く事になった、年商6億円位の地方の専門工事会社さんの話です。
業歴古く2代目の社長さんです。
以前の税理士さんから変えたいとの事で、新しい税理士を探しているとの事です。
取りあえず新年度をスタートする為に、
弊社で会計記帳と原価管理ソフトに初期登録の数字を入れようとしたのですが・・・・・・・・
決算書を拝見すると内訳明細が非常に少なく、売掛金の内訳等は10社程度の名前は有りますが、その他36社で一括記入されています。
工事未払金も同様です。
会社の売上台帳や買掛金台帳も未整備です。数字が合わせられない状況です。
又未成工事支出金の勘定科目は有りますが、未成工事受入金の勘定科目はありません。
お話を聞いていたら、大きな工事で元請に出来高請求があるそうです。
それらの数字は全て売上に入っているのでしょうか?
又会計面でも、出資金の内訳や借入金の内訳も記載がありません。
止むなく前の税理士さんにお電話させて頂きました。
先生のお答えは、会社現場担当者のエクセルの一覧表の数字で未の印の分は未成工事支出金に合計しました。(工事名等、内訳の記載は無し)
出資金の内訳は受取配当金の信用金庫分です。配当金の計算書を見て下さい。
長期借入金は銀行の残高証明と一致しているはずです。
短期借入金は役員借入金です。しかし内訳は書けません。
そんなお答えでした。
売掛金や工事未払金、未成工事の関係は当方の必要分ですので、しばらく会社の帳面と決算後の入金等と照合しながら拾う事で徐々に合わせていく事になると思います。
でも借入金の事等は贈与や相続に関係すると問題ですので、早く決めて頂いた税理士さんに対処頂く事になります。
会社の方に経理の知識が無く、こんな税理士さんにお任せでは超!どんぶり勘定でも仕方ないようです。
世の中の社長さん、自社の決算書の内訳明細年に1度は確認して下さい。
誰にお金を借りているのか?誰に売掛債権が幾らあるのか?決算時の未成工事支出金はどの現場で幾らあるのか?等々
きちんと処理される税理士さんにお任せであれば、聞く事も出来ますが、この先生のような処理だと当然社長も把握できていない訳です。
経営者の皆様、決算書の中身を知って下さいね。
税理士さんに任せているのは、税務署への申告や、経理の記帳等です。
経営を任せている訳ではありません。
税務調査でも会社が破綻しても責任を取るのは、税理士さんではありません。
会社自身と経営者が責任を取るのですから。
その辺り認識を確かにお持ち頂きたいと思います。
コロナ関連だけでなく今やるべきことがたくさんあります。
特に上記のようなご経験や状態でお困りの中小建設業経営者の方に専門家紹介ネットを通じてお問い合わせいただけましたら、是非ご相談お待ちしております。
【 この記事の専門家 】中小建設業の『脱!どんぶり勘定』の補佐役 服部正雄