中小建設業の『脱!どんぶり勘定』の補佐役 服部正雄です。
2023年度専門家紹介ネットシェアマガジンに2回目の投稿をさせていただきます。
少しでも購読者の皆様にお役に立てれば幸いです。
建設業界の専門新聞の記事に総資本経常利益率が5.19%に上昇についてのお話です。(数年前の記事です)
そんな記事を見られた、お客様の地場ゼネコンさんの社長から売上高経常利益率との違いを聞かれた。
違いについてご説明します。
決算書の中に利益が付いている名前が沢山あります。
簡単にご説明します。
売上高-売上原価=売上総利益(一般的には粗利益)
売上総利益-販売管理費=営業利益(本業の利益)
営業利益+営業外収益(受取利息・有価証券売却益・雑収入等)-営業外費用(支払利息等)=経常利益
経常利益は、日常的に発生する営業活動と財務活動から生じる収益の指標となり、企業の本来の実力を計る目安となります。
(これ以外に特別利益や特別損失を計算して税引前利益になります)
本題ですがこの社長もご存知な売上高経常利益率は(経常利益÷売上高×100)の計算式で出します。
自社の過去数値と比較する時に便利です。
分母が売上高ですので、
同じ経常利益額でも売上規模の大きな企業は売上規模の少ない企業に比べて低い比率になります。
ご質問頂いた総資本経常利益率についてご説明します。
まず総資本のご説明です、
貸借対照表の資本の部と負債の部を合わせた数字で、企業の資本の総額を意味します。
総資本経常利益率は(経常利益÷総資本×100)の計算式で出します。
分母が総資本になりますので、企業の財産的な規模の大きい企業の方が
少ない企業より低い比率となります。
つまり投下資本を如何に有効活用して利益を稼いでいるかを見る訳です。
(総合的な収益性を示す数値です)
記事にあります、売上高経常利益率3.23%・総資本経常利益率5.19%の比率は
現在の指標分析を始めた2006年以降で最高水準となったと書いてありました。
この社長の感想ですが、他社は本当にこんなに儲かっているのか?(自社の決算書を見ながら)
平均指標とはいえ、売上高10億なら経常利益3230万です。
総資本5億円とすれば2595万が経常利益です。
読者の皆様、自社の決算書を見て、上記の計算式でご確認下さい。
自社の水準が分かるはずです。
建設業経理上の管理としてやるべきことがたくさんあります。
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【 この記事の専門家 】中小建設業の『脱!どんぶり勘定』の補佐役 服部正雄
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