中小建設業の『脱!どんぶり勘定』の補佐役 服部正雄です。

4月投稿に続き専門家紹介ネットシェアマガジンに投稿させていただきます、
少しでも購読者の皆様にお役に立てれば幸いです。

2ヶ月位前の話です。

コロナウイルスの影響で、中国人観光客の減少で倒産された西浦温泉の旅館の記事を新聞で拝見しました。

顧客層が集中された経営のリスクとなります。

建設業でも、大昔の話ですが

ある設備工事の会社さんが大手工場の設備関係のお仕事が売上の80%を占める会社がありました。

社会情勢やその会社の事情で工場が閉鎖となりました。

当然ながらその会社は8割の売上の減少になります。

我社は○○工場の仕事を全部受けているので忙しい、そんな話をお聞きした事もありました。

でも自分の努力と関係ない所で、こんな事が世の中発生します。

此処からが本題です。

専門工事のお仕事でハウスメーカーやゼネコン等の下請仕事で年商10億円位の会社があります。

そこの社長が毎月元請毎の売上高と粗利益額の比率を資料として確認されております。

勿論売上高が上がる事はよい事ですが

1社に偏る受注体制ですと何かその会社に問題が起きたり

仕事上のトラブルや受注金額の下落等が発生して受注が出来なくなるリスクを考えられています。

そこで理想は受注先のトップ4社で半分位の仕事を確保1社10%~15%

そしてその他の顧客先で半分位の受注が理想と言われています。

比率についてはこの社長の考えが正しいかどうかは別として

1番多い受注先が50%を超えるような会社さんは、その1社に社会的な問題となるような事が発生したり

信用不安が発生した時に共倒れも覚悟してお仕事をしないと何が起きるか分からない世の中です。

特にこれからは言われているような、大恐慌となれば大手の信用不安が起きても可笑しくないと考えます。

下請中心の専門工事の社長さん、自社の売上や粗利益の元請別の比率を知る事が大事です。

又多いからと言って、その会社さんを減らすのではなく

他の会社さんからの仕事を増やせば自ずから比率は低くなります。

専門工事の下請中心の社長は先ずは受注先毎の計数管理を掴んで下さい。

【 この記事の専門家 】中小建設業の『脱!どんぶり勘定』の補佐役 服部正雄